経済成長から持続可能な進歩へ
環境的に持続可能な経済の構築が必要という点で、人々の意見は一致しています。
これは、とくに物的資源の消費に関して、ある種の成長の限界が避けられないことを認めていることにほかなりません。
教科書に書かれている経済モデルでは、経済はそれ自体で完結したシステムであり、消費者と企業のあいだの閉ざされた回路を資金が循環することになっています。
しかし、現実には、経済は他から切り離されて存在するものではありません。
淡水の供給、新しい表土の形成、汚染の吸収といった面で能力の限られた地球生態系の範囲内で動いているからです。
生物圏の下位集合体としての経済が、もし物理的限界を超えて成長してしまうと、必ずや何かの不都合が生じることになります。
年間生産高20兆ドルという現在の地球経済は、1900年ごろの1年分の生産高をわずか17日間で生産してしまいます。
経済活動はすでに地方や地域の境界を越え、地球的な境界さえ越えて、砂漠化の進行、森と湖の酸性汚染、温室効果ガスの蓄積などを引き起こしています。