アメリカ農業のアキレス腱 5
ある農場では、77年の水不足のとき、ポンプを1本使って、200エーカーの水田に夏のあいだ水を補給したところ、ポンプのモーターにかかる1日の電気代が、当時で100ドル以上かかったそうです。
地下水は、南部では川と併用してかなり使われています。
ボーリングの深度がカリフォルニアほど深くなく、電気代もガマンの範囲内にある点が違うのです。
しかし地下水利用は、地盤沈下という環境問題があり、コストの点だけで考えるわけにいかなくなってきているのが現状です。
カリフォルニアではこうしてみると、自然条件やコストの点からいって、減反をいっさいなくして、55万~60万エーカーの水田全部にコメを作付けするなどという想定は、まず不可能だと結論づけざるを得ないのです。
アメリカのアキレス腱はまだあります。
アメリカの米作農家に「あなたは、コメ作りをしていてハッピーですか?」とたずねるとしましょう。
「NO」と答える農家が、びっくりするほど多いのです。